相続人調査を自分で行うときの注意点
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相続手続きにおいて、まず取り組むべきなのが相続人調査です。
この作業をご自身で行う場合には、いくつかの重要な点に気を配る必要があります。
今回は相続人調査を行うときの注意点について解説します。
戸籍謄本の連続性を完全に証明する
相続人を特定するためには、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本をすべて取得しなければなりません。
最新の戸籍だけを確認しても、過去の離婚や再婚、あるいは養子縁組の履歴を完全に見落とす可能性があるからです。
たとえば、昭和初期以前の戸籍は手書きで記載されており、解読が非常に困難な場合があります。
また、法改正によって戸籍の形式が変わる「改製」が行われているため、改製原戸籍も漏れなく集めることが求められます。
1箇所でも期間の空白があると、相続手続きを進めるための書類作成や、金融機関での名義変更が拒否される原因となります。
隠れた相続人の存在を確認する
自分が把握している親族だけが相続人であるとは限らない点に注意が必要です。
被相続人が生前に認知していた子供や、以前の配偶者との間に生まれた子供がいる場合、その人物も法定相続人となります。
また、相続人となるべき子供がすでに亡くなっている場合には、その孫が代襲相続人として権利を引き継ぎます。
兄弟姉妹が相続人となるケースでは、さらに範囲が広がり、甥や姪まで調査の対象を広げる必要があります。
もし1人でも相続人を見落としたまま遺言の執行や遺産分割協議を行ってしまうと、その合意は法律上無効となります。
後から新たな相続人が判明した場合、すべての話し合いを最初からやり直さなければならず、多大な労力が必要になります。
まとめ
自分で行った調査が正しいかどうかを客観的に証明するのは容易ではありません。
法務局や銀行は、提出された書類を非常に厳格に審査します。
文字の読み間違いや、転記ミスが1つあるだけで、手続きがすべて止まってしまうリスクがあります。
自力で完結させることにこだわりすぎると、結果として相続手続き全体の流れを遅らせてしまうことも考えられます。
複雑な親族関係がある場合には、無理をせずに司法書士に相談することを検討してください。
